2. 脱・予定調和! 文字を少なく、ふわっと2行で

資料にとらわれると面白くなくなるのはプレゼンだけでなく、講演も同じ。

私は「iemo」をDeNAに売却後、同社の役員になりましたが、現在シンガポールに住んでいます。日本のメンバーと連絡をとりながら遠隔地で仕事をする働き方が面白いということで、講演をさせていただくことがあります。そういうときはパワポで資料を作りますが、これは自分のための備忘録のような位置づけです。1ページに1行か2行、抽象的でふわっとしたことを書いておく。そうすれば、その場の雰囲気によって途中を飛ばしたり、言い方を変えたりしても聞いている人が変に思わない形で進められるんですよね。

ムラマリさんの超シンプル資料(左上から時計回りに)
 

「きちんとした資料を作らないのは、不安じゃないですか?」と聞かれることもありますが、あまり不安はないですね。

たとえば会議でも目指すべきゴールは結構シンプル。ゴールにさえたどり着けるならどの道を通っていってもいいんですよ。それに人間って、あまり長い言葉は覚えていられない。だから文字は少ないほうが印象に残るし、写真やイラストなどビジュアルのほうがイメージがよく伝わる。私はプライベートでも日常的に写真を撮るのですが、それを仕事の資料に流用することがよくありますね。