40歳でGAFAの部長に転職した寺澤伸洋さんは、仕事のノウハウの多くを若手時代の上司、Nさんに学んだと言います。当時、一日を会議で終えるような働き方をしていた寺澤さんに、Nさんが教えたこととは――。

※本稿は、寺澤 伸洋『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法』(KADOKAWA)の一部を抜粋したものです。

ビジネスミーティング
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会議で1日が終わる毎日

僕「ひーっ! 会議で一日が終わっちゃうー!」

Nさん「大変そうだねえ。次は何の会議なの?」

僕「物流関連の週次定例会議ですねー」

Nさん「おお、あれか。今日の会議では、何をするんだっけ?」

僕「前回の会議で方向性と作業内容決めたんで、今回は作業の進捗を報告してもらいます」

Nさん「ふーん。週次で設定された会議だからって、絶対開催しないといけないわけじゃないのに、もったいない時間の使い方をするねえ。じゃあ、僕は必要なさそうだから欠席するね。あとで、まとめて5分で教えて」

僕「えええええ」

会議がもつ2つの側面

Nさん「いいかい? 会議っていうのは、何かを決める場所なんだよ。決めたあとの作業の進捗を確認するためだけにみんなを集めて拘束することに、どれだけの意味があるんだろう? それこそメールでいいんだよ」

僕「言われてみれば、確かにそうですね……」

Nさん「会議っていうのは、『決定』と『報告』の2つの側面を持つものなんだよ。

僕たち経営企画が関わるべきなのは『決定』のほうで、全社的・部門横断的な視点から一番いい方向に着地させなければいけない。

でも、いったん決まったことなら、まずはその部門の人たちに任せてみて、そこでまたうまくいかないことが出てきた場合に、別の方法を決定するために僕たちがまた関わればいいんだよ。そうじゃないと、時間がいくらあっても足りないよ」

僕「なるほど、めっちゃよくわかります。じゃあ、今から会議でその旨を伝えて、運営方法を変えてみます!」

【Nさんの教え】
・定例の会議は、必ずしも実施する必要はない
・会議には「決定」と「報告」という2つの側面があること
・「決定」には関連各位との認識合わせが必要だが、「報告」はメールでもできること