会議の準備にきれいな資料はいらない

Nさん「次の会議、何だっけ?」

僕「在庫関連の会議です。プレゼン資料、印刷していきますね!」

Nさん「ああ、そういえば、いつも思ってたけど、なんで会議のための資料をパワーポイントできれいに作ってるの?」

僕「えーっと、資料があったほうがみんなの理解を合わせるためにいいかなって思ってますけど。……Nさんの考え方と違ってます?」

Nさん「いや、僕も資料があったほうがいいのはいいと思うよ。ただ、それがパワーポイントで時間をかけて作られた資料じゃないといけないの? というところに疑問があるだけ」

僕「あー、それはそう言われればそうかもしれないですね。でも、そしたら何で作ったらいいんだろう。ワードとかですか?」

Nさん「いや、『そもそも会議のために、時間をかけてきれいな資料を作る時間が必要か』という話で、伝われば手書きでもいいんだよ。そんなことに時間を使うなら、もっと生産的な仕事に時間を使わないと。

たとえばさ、君が今パワーポイントを作るための元原稿にしてるA3の手書きの紙があるでしょ? それをそのままコピーして配ったら何か問題ある? 会議が始まったあとに、ホワイトボードで要点を説明しながら箇条書きしていったら何か問題ある?」

僕「確かに問題かっていうと、まったく問題じゃないですね。全部じゃないにしても、それでカバーできる部分は結構ありますね。

これからはちょっと会議の資料作成にかける労力を削減してみますね! そのかわり、ホワイトボードでの説得力を上げていかないとですね!」

【Nさんからの学び】
・会議にきれいな資料は必要ないこと
・会議の資料は手書きでもホワイトボードでも、言いたいことが伝わればいいこと
・そうして新たな時間を生み出し、より生産的な仕事をすること
寺澤 伸洋(てらさわ・のぶひろ)
投資・ビジネス書作家

灘高校、東京大学経済学部卒業後、日系企業、Amazon Japan勤務を経て、2020年から作家・講演家として活動を始める。『40歳でGAFAの部長に転職した僕が20代で学んだ思考法』(KADOKAWA)、『子どもを2人育てながら1億円貯めた夫婦の40代FIREまでの道のり』(Amazon KDP)など著書多数。