「あれおれ詐欺」をうまくいなせるか?
元気が良くて勢いのある人なら「そんなことを考えていないで、自分だってどんどん出世すればいいのよー」という声が聞こえてきそうです。もちろん、そうなることが理想的。けれども、それがままならないという人もいるはずです。ましてや暗黙のルールとして、女性が出世しにくくなっている組織であれば、なおさら無力感が募ります。
そんな場合は、現状とうまく折り合いをつける、そう、賢く乗り切ることがベター。面倒だと思っても、年下の上司に付き合ってあげてください。
例えば、会議の席で、全て自分の手柄にしてしまう、そんな年下の上司の狼藉(ろうぜき)を目にしたことがあるという人はいませんか。企業に属して働くということは、ある種のチームプレイですから、本来「誰の手柄」というのはないはずなのに。腑に落ちないシーンの代表です。
また、自分が関わったプロジェクトについて、実際には「ちょっと関った」だけなのに、まるで「全てオレが取り仕切った」ように話を膨らませたり、華麗な人脈を吹聴したり……こういう姿を見ていると、滑稽に思えると同時に「なぜ自分はこんなヤツの部下になっているのか」と落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
年下上司に限りませんが、就任したばかりの上司だと、いかに自分の地位を築くかで頭がいっぱい。チームの成果を全て自分のものにして「アレはオレがやった仕事」と、いわゆる「あれおれ詐欺」に近いことをしてでも、自分を大きく見せたいものです。成長した我が子を温かい目で見守るように接してあげましょう、と言いたいところですが、実際にはなかなか難しいですよね。
もちろんそんなことをしない年下上司もたくさんいますから、そんなストレスとは無縁、という人も多いでしょう。でも、「あれおれ詐欺」な年下上司が来てしまったら、事実上「我慢する」しか選択肢はないわけです。その場所でのルールが変わるか、違うルールが適用されている場所に自分が移動するかしない限り解決しない、それが現実です。