社内の誰からも認められるコツは、成功者の言動にあり

一方で、上司に認めてもらえないことを悩んで転職しようと思う人もいるだろう。

「例えば企画が通らないと悩んでいる人がいるとします。その人は上司の無理解のせいだと思っているけれど、実はその人自身の周囲からの評判が悪いのかもしれません。上司も人間なので、評判の良くない部下の企画を採用して、失敗したときのリスクを取りたくないのです。企画を通したければ、すでに成功している人に注目して、なぜ評価されているのか観察するといいと思います」。手本となる人が毎朝明るく挨拶をするなら、同じように挨拶する。行動を変えたら、周囲の対応が変わり、ある日企画が通るようになるかもしれない。

世界を広げ、自分に自信がもてれば人にやさしくなれる

もうひとつ、周りからの評価を上げるために必要な要素が「自信」。仕事で認めてもらえない場合、どうやって自信を身につけたらいいのだろうか。

「仕事以外に趣味などの得意分野をもつことです。社外に別系統の人脈がもてれば、世界も広がりますし、ストレス発散にもなります。そこで自信がつけば、仕事にも生きてくるのです」

自信があれば、相手の話に耳を傾ける余裕も生まれ、周囲との人間関係も良くなるだろう。

「組織で生き抜く究極の戦略は専門性やスキルよりも、多くの人に支持される魅力的な人間になること」。そうすれば、転職をせずに、働きやすくやりがいのある環境が手に入るのだ。

横山信治
株式会社オフィス・フォー・ユー代表取締役社長。日本信販（現・三菱UFJニコス）、ソフトバンク・ファイナンスを経てSBIモーゲージ設立に参加、上場会社へ成長させる。東証1部上場の金融グループで役員、社長を経て独立し、現職。