転職してもキャリアアップできるのは10%以下というシビアな現実。では、会社に残って今より高い評価を得るにはどうしたらいいのか? ビジネスコンサルタントで執筆活動も行う横山信治氏に、評価されるコツを伺った。

もう人間関係で悩まない。評価されるスキルで働きやすい環境づくり

転職を考える場合、ウリになるキャリアがあり次の段階に進みたい、あるいは別の職種にチャレンジするために準備をしている、というのであれば前向きな転職といえる。しかし多くは人間関係の悩みや、評価が低すぎるなどのネガティブな動機なのではないだろうか。

転職しても、人間関係の悩みは決して解決しないと横山氏は助言する。

「これまで1000人近くいた部下の大半が人間関係や評価の低さで悩んでいました。転職を考える理由も同様だと思います。しかし、仕事場を変えても、また同じ悩みを抱えることになります。それよりは、今の会社で、自分が働きやすい環境をつくる努力をすべきです。それには自分から動くことが早道です」。

嫌いな上司がいるなら、毎朝鏡に向かって「私は○○部長が好きだ。だから○○部長も私のことが好きだ」と唱えてみよう。バカバカしいと思うかもしれないが、これが意外と効果がある。四六時中上司を嫌いだと頭で考えていると、上司に対し無意識に「嫌いオーラ」を出し続ける。逆に一度「好きだ」と言うと脳は無意識領域で良いところを探すようになる。手軽で代償の少ないこの作業を試してみてはどうか。上司との関係が改善すると、仕事もうまく回りだし、評価も上がるだろう。