形容詞や副詞を使わない。すべて数字で伝える
ぼくから皆さんにお願いがあります。今度の月曜日に、大人数の会議を開くので広い会議室を押さえてほしいのです。
そう依頼されたら、どうしますか? 果たして、ちゃんとぼくの意図通りの広い会議室を押さえられるでしょうか?
……無理ですよね。確かに言葉の意味は分かります。ですが、多くの人はこう考えるはずです。「大人数って何人? 20人? 30人? もしかして100人? 具体的にどれくらいの広さなのかまったく分からない、無理だよ!」と。
ぼくがイメージしていたのは、「50人入れる会議室」です。皆さん、分かりましたでしょうか? もしかするとあなたは「木暮さんが今行っているプロジェクトを考えると、大人数って50人くらいかな、一番広い会議室を予約すればいいかな」と、気を利かせて判断し、適切な会議室を押さえられるかもしれません。しかしこれは一般的には通用しない、相手がそう考えてくれるとは期待しない方がいいです。
似たような出来事が実際に多くの会社で、よく起こっています。
「早めに資料を用意しておいて」
「遅めの出勤でいいよ」
「大きい会議室をとっておいて」
「小さめの会場を探しておいてくれる?」
「ちょっと多いな~」
「少なめで発注しておいて」
これでは受け手は分かりません。そのため、「形容詞や副詞を使わない」「できるだけ数字で伝える」を徹底してください。
会議室の例であれば、「今度の月曜日に、50人前後の会議を開くので60人入れる会議室を押さえてください」と伝えます。
「明日はいつもより早く朝礼が始まります」
→「明日はいつもより10分早く朝礼が始まります」
「また、参加人数が増えたので、多めに配布資料を準備してください」
→「また、参加人数が増えたので、配布資料を20部多く準備してください」
このように数字を交えて話せば、明確に伝わります。