20代、30代の若者に、僕が一番伝えたいメッセージ
ライフネット生命保険 代表取締役会長兼CEO 出口治明さん
「保険料を半分にするから、安心して赤ちゃんを産み育ててほしい」
「若い人が心おきなく人生にチャレンジできるよう、安くて、分りやすくて、便利な生命保険をつくりたい」
僕はそんな思いを持ち、いわゆる「定年」とされる還暦を過ぎてから、ライフネット生命保険を開業しました。開業後は、意識的に若い世代の声を聞くべく、SNSでメールアドレスを公開し、講演に呼ばれれば都合がつく限り足を運び、次世代の「生の声」に耳を傾けてきました。
そんなある日のこと。1人の若者が僕のもとを訪ねてきました。彼はまだ20代、希望に満ちた年代のはずなのに、ずいぶん深刻な顔をしています。聞けば、将来やお金のことが不安なのだそうです。
・今の日本は少子高齢化で人口が減り続けていて、経済が急成長する気配がない。
・平均寿命が延びているので、退職して給与がもらえなくなってからの人生も長い。
・年金支給年令は引き上げられているし、正社員でも一生安泰とは言えなくなった。
要素だけを並べれば、彼が不安になるのも仕方がないように思えます。多くの若者も、ある程度彼と似たような不安を共有しているのではないでしょうか。
でも、僕は思ったのです。若者たちは、「こんな時代に生まれたから仕方がない」と、不安に怯えながらこの先ずっと生きていかなければならないのだろうか。そんなわけがない、と。
こうして、20代、30代の若者が、お金の不安から脱し、楽しく自由に生きていけるようにとの思いを込めて「お金の講義」が始まりました。