豊かな生活を実現する立役者は誰か?
より具体的に身近な例で説明しましょう。人は誰しも今よりもっと豊かな生活を欲するものです。もっと楽しくて、もっと快適で、もっと便利で、楽ちんで、ゴキゲンな日々を求める生き物であることは、自明の理でありましょう。
そして気が付けば、些細(ささい)なことからびっくり仰天することまで、いろいろな願望がいつの間にか実現しているということが、周りにたくさんあるはずです。冬には温かく、夏には涼しい暮らしがあり、トイレに入れば当たり前のようにボタンひとつで水がジャーっと流してくれる。あるいは江戸時代には東京から大阪まで東海道をテクテクと1カ月近くもかけて歩いていた旅が、今では3時間足らずで新幹線が運んでくれる。当時は船で何カ月もかかり決死の覚悟が必要だった海外渡航だって、ジェット機を使えば大概その日のうちに移動できます。
僕が若い頃は、彼女の家に電話するとお父さんが出ちゃったりして、いつもドキドキしていましたが、今では携帯でいつでも彼女に直接連絡できるようになり、おまけに遠距離恋愛だって、画像を送ったり動画で会話ができたりするから寂しくなくなったでしょう。かつて夢想されていたテレビ電話の機能が、誰でも安価に使えるようになって……と振り返ると世の中は驚くばかりの進化を遂げています。
また、ひとりじゃとても持てない重い荷物だって、宅配便のお兄さんが笑顔で家まで持って来てくれる。そんな今日では当たり前の日常生活の数々が、過去には夢だったって、思い至りますよね? 自分が子供から大人になる数十年の間でさえ、社会は絶え間なく進歩・発展を続けているのです。
では、それっていったい誰が実現させてくれているのでしょうか? 私たちの生活を豊かにしてくれているのは、事業・ビジネスなのです。そう、私たちに喜びや感謝・感動・満足を伴う豊かさを提供してくれる主体は、ビジネスを営む企業であるということです。