社員が告白! データには出ない本当の話

Aさん:山崎製パン 50代男性「工場は朝が早くトラブル対応も必要。女性管理職はほとんどいません」
Bさん:山善 20代女性「体育会系的なノリの男社会の会社ですね。ついていくのは大変!」

※取材協力者は「キャリコネ」を運営するグローバルウェイを通じて募集。

●子育て期のママには勤まらない仕事も

「ほとんどの女性は定時に帰れますし、管理職になる女性も少ないし、転勤もありません。結婚や出産をしても働き続けられるし、女性にとっては居心地のよい会社だと思います」

こう語るのは山崎製パンの50代の男性社員Aさん。

大卒総合職の女性比率は低く、役職者の女性比率は1%未満と典型的な昭和の男性中心型の会社だ。女性役職者が少ないのは業務上の制約もある。

「営業部門は取引先担当の営業課、トラックで商品を届けるセールス課、商品の仕分けを担当する製品管理課に分かれますが、セールス課は運転だけではなく、重い荷物を店舗に納品する業務もあります。とても女性には勤まりませんし、100人以上の社員のうち女性は事務の数人程度。営業課の管理職もほとんどが男性です」

●女性管理職は未婚か子どもがいない

しかも管理職ともなれば、毎日激務のようだ。同社の就業時間は朝の8時15分から夕方の5時15分。しかし「工場長は朝5時前、その下の管理職も5時ぐらいに出勤し、朝の6時30分頃から定例の会議が始まります。本社も朝の7時には全員そろっているんです」というから驚く。とても子育てしながら管理職を目指すというイメージは湧いてこない。

もちろん女性管理職もいるが「結婚をしていないか、していても子どもがいない40代が多い。彼女たちは、もちろん仕事はできますが、叱るときは男性以上に厳しいです」。

若い女性のロールモデルというより、やはり昭和の香りが漂う。だが、管理職にならなくても仕事のやりがいはあるという。

「直営の焼きたてパンの店舗を巡回し、検品や新製品の指導やクッキング教室で簡単に作れるメニューの提案をする女性社員もいます。女性の強みを活かして仕事にとりくみ、やりがいを感じて長く働き続ける人もいます」

定時退社に加えて給与も魅力。給与は年齢給と資格給で構成される典型的な年功型となっている。

「資格給は管理職にならないとストップしますが、年齢給がついて月給とボーナスで最高年収500万円。それにプラス残業代が入る」という。決して悪くはない。

そんな女性社員の処遇と一部上場の格と知名度の高さに魅力を感じてか、「主要な取引先から娘を面倒見てくれないかと頼まれ入社してくる」コネ採用もあるという。