事業部やプロジェクトは“小さな会社”

「経営」なんて大きい話は自分には関係ないと思い込んではいませんか? 皆さんが属する事業部やプロジェクトは、“小さな会社”のようなものです。事業部単位、プロジェクト単位で利益を積み上げるからこそ、会社全体で見たときに利益が出る、黒字となるのです。“小さな会社”ですから、そこでは「経営」の観点も、「会計」の知識も必要となります。

「私は事業部長でもプロジェクトリーダーでもないし、会計の知識は必要ないのでは……」と思っている方、その発想はとてももったいないです! 自分の担当業務が、会社全体で「利益を得る」ためどのように役に立っているかを知れば、「今ここで、何のために、目の前の仕事をしているのか」をきちんと理解することにつながり、仕事への誇りが湧いてきます。例えば営業部門なら、もちろん売上を上げることで利益に貢献しています。総務部で業務効率化を進めているのなら、コストを減らすことが利益を増やすことになります。どんな仕事であっても直接的、間接的に、会社の利益に貢献しているのです。

また、あなたが管理職になったときのことを考えてみましょう。「自分の部署が果たす役割について、経営数値を用いて会社に報告、部下に説明する力」は、最低限持っておくべき武器となります。この武器を使いこなすことで、説得力を持って部下のモチベーションを上げ、仕事に向かわせることができます。

会計や利益について正しく理解しておくことは、今の自分の仕事を楽しくするためにも、将来のためにも役に立ちます。では、次から順に見ていきましょう!