世界的に活躍する女性リーダーがメンターとして集結
公開フォーラム直前に、1週間にわたって行われた「グローバル・アンバサダー・プログラム」。プログラムのメーンとなるのは、すでにさまざまな業界で実績のあるリーディングウーマンである女性リーダーが “メンター(指導役)”となり、多数の応募から選出された若手の女性社会起業家が “メンティ(学び役)”として1対1でペアを組むメンター制度だ。
アメリカでは既に浸透しているメンター制度だが、日本ではまだ普及していない。メンティの悩みに対して気付きを与え導いていく、そんな心強い存在がメンターだ。前出のアリース・ネルソンは言う。「メンター制度から次世代のリーダーが生まれると言って過言ではありません。このメンタリング・プログラムでは、メンターたちの時間、能力、経験をメンティに共有してもらいます。それによって彼女たちのキャリアパスをサポートしたいのです」
今回メンターとなるは、それぞれの業界を牽引しているトップリーダーの女性11人。第一線で活躍する彼女たちの直接指導が得られるとあって、70を超える応募があったという。講義やプレゼン、課題提出などがすべて英語でこなせること、事業が一定規模にあること、社会的影響力があること、などさまざまな応募条件があったにも関わらず、だ。その中から選び抜かれたのが、今回メンティとなった注目の女性社会起業家11人だ。「マドレボニータ」の吉岡マコ代表、「かものはしプロジェクト」の村田早耶香共同代表、「Waris」の田中美和代表など、その活躍が注目されている人ばかりだ。
これら11組のマッチングされたペアで、経営やブランディングなど多岐に渡る講義や、今後のビジョンなどについての意見交換が行われた。
「大きな事前告知がなかったにも関わらず、たくさんの応募があり、日本の女性たちの湧きあふれるパワーを感じました。女性たちは、リーダーとして活躍していけるだけのパワーを既に溜めていたんだと思います」
と話すのは、前出のアリースと長年運営を共にしてきたバンクオブアメリカのインターナショナルCSR統括のリナ・デ・シストだ。日本で開催した意義は非常に大きかったと感じていると言う。「メンティの皆さんの意欲も非常に高く、互いに高め合っているのを感じました。メンターからも『今回の経験で私の方が学ぶことが多かった』と言う声も聞いています。このプログラムが、今日本で起こっている変化の一部になればといい。メンター制度が今後日本で、さらに浸透していくといいですね」