手柄を上司に与えられるような仕事を目指す
結果はどうなったのかというと、その雑貨売り場は、売り場の中でも売れる棚ベスト3に入る成果を挙げ、パーキングエリアの売り上げも上々。会議で反論した幹部も、後日、家族を連れてパーキングエリアを訪れ、誇らしげな顔で案内をしていました。
この話のように「これは俺がやった!」と男性が手柄として人に語る仕事は、成功プロジェクトの証なのです。
ほかにも、首都圏の商業施設の総合プロデュースを請け負ったことがありましたが、そこは場所のイメージが悪く、担当者自身が担当であることを隠すほど不人気のプロジェクトで、私たちは数年間、耐え忍びながら仕事をしてきました。ところが、オープンすると予想以上に人気のある商業施設となり、全国でもトップクラスの売り上げを上げる大成功プロジェクトとなりました。今では、「あれは俺がやった」という人は、2000人ぐらいいるのではないでしょうか(笑)。
男性が自分の手柄として横取りしたくなる仕事をすること。それこそが、自分の仕事の成功の証、と言えるのです。
※本連載は書籍『30歳から自分を変える小さな習慣』(島村美由紀著、プレジデント社刊)からの抜粋です。
商業コンサルタント。1956年、神奈川県川崎生まれ。雑誌・書籍の編集業務、シンクタンク研究員を経て、商業コンサルタントとして独立。株式会社ラスアソシエイツ設立、代表取締役就任。都市計画、商業施設計画、店舗業態開発などのコンセプトワークやトータルプロデュースを手掛け、大規模開発を成功させる。ラゾーナ川崎プラザ、羽田空港第1旅客ターミナルビル「スタースイーツ」など、実績は多岐にわたる。著書に『30歳から自分を変える小さな習慣 運を引き寄せる女性の6つの法則』(プレジデント社)(http://presidentstore.jp/books/products/detail.php?product_id=1713)がある。