LESSON 1:パターンを知ればこわくない! 公式に当てはめてみよう
じょうずに断るための表現力を身につける第一歩は、公式を知ること。これらのフレーズにのせれば、相手の気持ちを大切にしながら、自分の気持ちもうまく伝えることができる。2つのパターンを紹介しよう。
●こちらも手いっぱいなのに、急な仕事を頼まれた場合
Pattern A:いったん受けて、断る
OK「ああ、いいですよ」→NO「ちょっと待ってください。スケジュールを確認します。あっ、今週は無理ですね」
まず相手の要求を受けることで断ったとはみなされない魔法の公式。「最初に入った印象がすべてと感じる『初頭効果』によって、相手は断られても自尊心を傷つけられたと感じません」(内藤さん)。断ったあとは「来週はできます」とフォローを。子どもに何か買ってと言われたら「いいよ」と受けて「お誕生日にね」とつけ加えるなど、日常生活のあらゆる場面で使える。
Pattern B:理由+代替案を提示
謝礼・お礼「せっかくお声をかけてくださったのに申し訳ありません」+理由「ぜひお手伝いしていのですが、今週いっぱいは○○の案件で手がはなせません」+代替案「来週であれば手があきますので、それでよろしいでしょうか?
第1のポイントは最初に謝辞かお礼をもってくること。「女性に断られるとなめられたと感じる人もいるので『ほかでもない○○さんの依頼なのに』というようなことを入れるといい」(藤田さん)
理由があると人は承認しやすいので、理由の部分は実は理由“らしき”ものを入れるだけでOK。さらに代替案を出すのもポイント。
「代替案を出して交渉して何とか逃れる。この公式どおりに言うと相手も押し通しづらくなり、承諾してもらえますよ」(塚越さん)