相手にいやな思いをさせないで断る
パターンAの内藤さんの公式は明快。“いったん受けて、断る”だ。
「人間って、いちばん最初に入った情報がすべて。何かを頼んだときに断られると相手にネガティブなイメージしか残りません。だから、まず受けて相手に不快感を与えないこと。そうすれば、相手は断られたと感じません」
塚越さんと藤田さんが提案するのがパターンB。「日本人の場合、相手のメンツを立てることが大事なので、そのメンツを立てながらダメなものはダメといっていく方向性」(塚越さん)
断っているけれど、あなたのことは大事に思っていますよ、というフレーズにのせれば大丈夫と藤田さんも話す。
コミュニケーションデザイン研究を行うアップウェブ代表取締役。交渉の仕方は著書『NOと言えないあなたの気くばり交渉術』に。
塚越友子
東京中央カウンセリング代表心理カウンセラー。専門はコミュニケーション論。『辞める前に読む!』のほか、著書多数。
内藤誼人
アンギルド代表取締役社長。立正大学客員教授。実践ビジネス心理学を中心に企業へのコンサルティングも行う。著書は200冊以上。
イラスト=雨月 衣