Lesson6.リラックス その2

回答は4パターン【A.いつもそうである】【B.ときどきそうである】【C.たまにそうである】【D.全く違う】があります。セルフチェックの後は心理分析と合わせ、その対策もご紹介。自己分析して、明日からのあなたを、さらに輝かせましょう。

回答にはそれぞれ点数があります。3回のレッスン(自信・勇気・リラックス各1回が1クール)の終了後に総評があるので、各レッスンの点数を控えておくと便利です。

 Q.相手との距離の取り方が分からなくて不安で緊張する

[A]いつも(1点)
[B]ときどき(2点)
[C]たまに(3点)
[D]全く違う(4点)

 

[A]の人の性格傾向と心理分析
あなたは「孤独タイプ」ですね。職場では上司や部下、同僚と距離を取りすぎたり、逆に近寄り過ぎて失敗したり、相手との心理的距離をどう取ってよいかが分からなくなり、結果、人間関係づくりや集団生活が苦手な人です。人付き合いをする上での失敗の多さが、あなたを緊張させています。

対策
職場の信頼できる人に、「ここだけの話だけど」と人間関係の悩みを相談して、相手も親身になって聞いて助言をしてくれた。それなのに、数日後にあなたの悩みは会社中に知れ渡っていた……。こんなことが1度でもあると、人間不信になり、相手との距離を取ろうとします。用心深いというより、相手が誰であれ信じられないという、一種の人間嫌いになることもあります。そうならないためには、心理療法のうちの論理療法が一番効果的です。

※論理療法(ABC理論)
1950年代半ば、アメリカの心理学者 アルバート・エリスが提唱した、論理的な思考パターンに着目した心理療法です。

 A(activating event=起きた出来事)
B(belief=判断基準)
C(consequence=結果)

 非論理的思考パターンの例 
A「私が打ち明けた悩みを、田中さんがバラした」
B「田中さんはひどい人だ、世の中の人はみんな田中さんと同じだろう」
C「だから私は人を信じない」

 論理的思考パターンへの転換 
A「私が打ち明けた悩みを、田中さんがバラした」
B「たまたま田中さんは口が軽い人だった、でも世の中の人がみんな田中さんと同じとは限らない」
C「田中さんとは付き合わないけれど、他の人を選んで付き合おう」

B(belief=判断基準)を明るいものに変えてみました。
こう解釈を変えると、結果は好転しますね。

1人の人との失敗があっても、他の全ての人に対しても失敗するとは限りません。これが「合理的考え方」です。相手との距離の取り方で失敗しても落ち込まないでくださいね。緊張し過ぎないで「次はどうやって人と向き合ったらいいかな?」と前向きに考えましょう。

[B]の人の性格傾向と心理分析
少々用心深過ぎるあなたです。そのために対人場面ではリラックスできず、顔がこわばってしまいます。知らない人に会う機会のほとんどで「相手は自分をどう思うかしら、近づき過ぎたら嫌われるかしら、距離を取り過ぎたらお高くとまっていると思われるかしら」と不安になりますね。その結果緊張して、かえって人間関係で傷つきやすいタイプです。

対策
「自意識過剰」という言葉をご存知ですか? 相手が会話にのってこなかったのは、自分の挨拶の仕方が悪かったのかしら、自分の返事の仕方が悪かったのかしら、と自分のことだけが気になるから、人との接し方がますますぎこちなくなります。相手はあなたのことを気にしていたのではなくて、忙しかったか、他の問題があったかのもしれません。そうやって自分の側に、非を持ち込む癖をやめましょう。
人と会うときにまずは明るい笑顔であいさつをしましょう。次の会話は、思想や経済などの込み入った話でなくて「暑いですね」でもいいのです。さりげない会話(スモールトーク)からどうぞ。名刺を交換した時に、ある地域に特別多い名前だったら出身地の話なども盛り上がります。相手と自分の間に共通の話題を見つけ橋をかける、「ブリッジング技法」という話し方です。話が少し転がりだすとリラックスできますよ。