ロコモとは、ロコモティブシンドロームの略。「運動器症候群」とも呼ばれ、その名の通り、骨や筋肉、関節などの運動器が衰え、立つ、歩くといった暮らしの中の自立度が低下することで、寝たきりや要介護になる危険度が増していきます。
歩けない・立てない・寝たきり・要介護――と聞いてもピンと来ないかもしれませんが、その数、予備群を含め推定4700万人! 実に国民の3人に1人にのぼります。 ロコモはメタボリックシンドロームに続く国民病として予防の強化が急がれています。4回目の今回は、親のロコモ回避法。
女性の4人に1人が親の介護で離職?
あなたの親がロコモティブシンドロームになってしまうことへの不安は感じますか? 「ロコモチャレンジ! 推進協議会」が実施した問いに、全国の20代~70代の5029人が答えました。
浮き彫りになったのは「すでに(ロコモに)該当する」が11.1%、「現在は該当しないが不安をかなり/やや感じる」が44.8%で、2人に1人が親のロコモに不安を感じているということ。男性よりも女性に不安度が高くなる傾向があります。
歩く、立つ、座るといった運動器の機能をうばっていくロコモは要介護や寝たきりへの第一歩。育児と違い、介護は一度始まったらいつ終わるか、見通しがたちません。介護=女性が担うもの、という考え方が根強く残る社会の中で、女性の「介護離職」は切実な問題。働く人の10人に1人、女性に限ると4人に1人が、親の介護の必要性が増せば「仕事を辞める可能性が大きい」という調査結果もあります。