トヨタは利益の過半を日本で得ている

連載第1回目の「なぜトヨタ車を買う5人に4人が海外にいるとわかるのか」(http://woman.president.jp/articles/-/22)でお伝えしたとおり、トヨタ自動車の売上のうち、日本で売り上げている分が占める割合は全体の2割程度に過ぎず、海外売上が8割近くもあります。中でも北米の売上がトップです。

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【上:表】「所在地別情報」より【下:グラフ】連載第1回目にも登場した「所在地別売上」。「所在地別利益」と並べてみると、各所在地に対する印象が大きく変わる。(グラフは編集部にて作図)

それでは地域ごとの利益はどのようになっているのでしょうか。2015年3月期の有価証券報告書で開示されている【所在地別情報】によれば、営業利益がもっとも多いのは実は日本の1.5兆円で、売上1位の北米での営業利益は5000億円に留まっています。

売上が多いのに利益が少ないのは、利益率が相対的に低いからです。北米の営業利益率6.0%は全体平均の10.1%よりも低く、日本とアジアの方が高い計算です(それぞれ10.9%と8.5%)。

所在地別売上と利益の全体に占める割合を示すと、図のようになります。