待機児童対策にはならない
所沢市からは「入園を待機している保護者との公平性」を考慮したというコメントもあったようです。
しかし、退園させられた上の子も数カ月後には、親が仕事に復帰します。育休退園の再入園の優先順位を高くしても、希望する保育園の年齢クラスに空きがなければ戻れません。トコロテン式に待機児童が入れ替わるだけになってしまいます。その間、自治体の側も家庭の側も、無意味な事務とストレスを増加させることになります。
子どもの立場からすれば
下の子が生まれる3歳未満児といっても、最低でも1歳以上でしょう。保育士との関係は強いものとなっており、2歳ごろには、クラスのお友だちとのかかわりの中で自己主張をしたり、周囲の刺激を受けて自分でいろいろなことにチャレンジしようとする時期に入ります。
そんなとき、突然、慣れ親しんだ生活環境を奪われ、数カ月後には、元の場所に戻れず、まったく違う保育環境に入らなければならないかもしれないというのは、子どもにとって大きなリスクです。