副収入を会社に知られたくないときはどうする?
確定申告をすると副収入があることを会社に知られてしまうのでは? と心配する人もいるでしょう。まずは勤務先の就業規定で副業禁止とされているかどうか、調べることが重要です。
会社の規定では副業禁止だけど、もうバイトはしちゃったし、20万円を超えたので確定申告しなくてはいけないし……そんなとき、会社に知られない方法はあるのでしょうか?
確定申告をしたからといって、税務署から会社に「この人には副収入がありますよ」と連絡が行くわけではありません。会社が副収入に気づくのは、おもに市区町村から住民税の決定通知が送られたときです。
会社は社員の給与から毎月、住民税を源泉徴収しています。いくら源泉徴収するかは市区町村がその人の昨年の収入額に基づいて決め、5月頃に住民税の決定通知書を会社に送ります。副収入を申告をして収入が増えれば源泉徴収する額も増えるので、それに会社の担当者が気づけば副収入があることがわかる、というわけです。
これを避けるには、確定申告のとき、申告書の「住民税・事業税に関する事項」の中にある「給与所得以外の所得に係る住民税の徴収方法」の欄で、「自分で納付」を選択しておく方法があります。【ケース2】のように副収入が雑所得など給与所得以外なら、こうしておけば会社に届く住民税の決定通知書から副収入の分が除かれるので、会社に気づかれる心配はなくなります。
ただ、【ケース3】のように副収入が給与所得の場合には、この方法が使えません。「市区町村の窓口に相談して何とかしてもらった」という話もあるようですが、基本的に厳しいと考えたほうがよさそう。このため、会社に知られたくないときは、給与所得にならないような働き方にするのが得策です。
もっとも、会社に副業が知られるのは住民税の通知だけではありません。うっかり自分から口にしたり、周囲のウワサで分かってしまうのもよくあるパターン。副業禁止の規定がある会社は多いはずです。厳しい会社なら注意を受けたり、最悪の場合には職を失うこともないとはいえません。規定違反になるようなバイトは最初から避けたほうが無難でしょう。