交通費も薬代も検査費用もOK

「医療費に10万円はかかっていないな」と思うかもしれませんが、前述のとおり、通院にかかった交通費なども医療費として認められるなど、その範囲は意外と広いといえます。

たとえば……。

・妊娠中の定期健診や検査費用
・歯科治療費(保険外の治療もOK)
・医師の指示で購入した治療のための眼鏡代
・医薬品、風邪薬など、治療目的の医薬品代

……なども認められます。

対して認められないのは、歯石の除去費用や近視、乱視、遠視用の眼鏡代、コンタクトレンズ代、予防注射の費用、疲労回復のためのマッサージ代、風邪予防のためのうがい薬など。

つまり治療のためにかかった費用は対象、予防や美容目的のための費用は対象外、というのが基本的な考え方です。妊娠中の健診費用は対象になりますが、人間ドックの費用などは、重大な病気が発見されて治療する場合は対象になり、病気がみつからなければ対象外、という違いもあります。

どんなものが対象になるかは、国税庁のウェブサイトにも出ていますし、判断に迷ったら、最寄りの税務署に問い合わせてもいいでしょう。(医療費控除の対象となる医療費[国税庁]:https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1122.htm