入社試験はマツダしか受けなかった
いまの立場になるそれまでは、弊社の評価ドライバー(テストドライバー)を長く務めてきた経歴を持っています。
評価ドライバーになることは、入社した頃からの希望でした。1997年の入社当時は電子部品の部署に配属されたのですが、いつかは日々の仕事の中でクルマを運転する部署に行きたいと思っていて。もともと学生時代からクルマが好きで、地元は広島でしたから入社試験もマツダしか受けなかったくらいなんです。そんななか、女性の評価ドライバーを育成しようという話が社内で持ち上がった際、声をかけてもらったんですよ。
弊社には試験走行のできる速度域ごとにライセンスが5段階あり、その上の特別ライセンスが3段階あって、私は特別ライセンスを持つ唯一の女性です。
テストドライバー時代は総合商品評価という仕事をしてきました。走る、曲がる、止まる、振動、音、視界、ドライビングポジション、触った時の触感――とクルマをお客様の視点であらゆる点で評価するんです。
自社のクルマは開発段階のものも含めてもちろんすべて乗りますし、他社の車種もできる限り多く乗っては、それについてのレポートを書く毎日でした。RX-8で北海道の耐寒テストに行ったり、アメリカでアクセラの評価ドライブを行ったりと出張も多くて、全ての車種に思い出があります。