EDの診察は問診が中心
治療は錠剤の飲み薬で
──診察内容について教えてください。
【竹越】当クリニックはED治療が専門ですから、そもそも受診の理由を口に出す必要はありません。下着を取るような検査を想像なさるかもしれませんが、それもあり得ません。
一般的にEDの診察は、問診票の記入と、いくつか確認のための質問、血圧測定だけで終わります。基本的に、医師はできるだけ患者さんの個人的なことに触れません。ただED治療薬との併用が危険な薬もあるため、常用薬は確認します。
──問診したうえで、どのように治療するのですか?
【竹越】原則として、錠剤のED治療薬を必要な場面に合わせて飲んでいただきます。この薬は、一種の血管拡張剤と考えればいいでしょう。性的な刺激を受けたとき、陰茎海綿体への血流を促すことで勃起を助けます。刺激もないのに勃起するわけでなく、薬の作用が続いている間、かつての自分の体により近い反応が起こるというわけです。
ただし、お酒は、薬の効き目にも影響するので注意してください。酔いが深まるほど脳からの信号伝達は鈍って、勃起の指示自体が届かないようになるからです。どんなに若くても泥酔すれば勃起しない原因も、そこにあるのです。
悩みを克服することで
「自信」がよみがえる
──ED治療による成果を、ぜひ聞かせてください。
【竹越】無事、子宝に恵まれた方、女性に対して積極的になった方、70代で再婚なさった方、明るく前向きになった方など、多くの方々がED治療でよい結果をつかんでいます。お話ししていて何よりも伝わってくるのは、EDの克服が自信につながる様子ですね。公私とも、元のご自分を取り戻されるのでしょう。
──患者さんをサポートするうえで、竹越先生が工夫なさっていることは?
【竹越】リラックスして安心して受診できるよう心がけています。例えば、当クリニックは医師も他のスタッフも全員男性という体制です。また、ED治療は自由診療で費用は施設によって異なりますが、当クリニックの場合は初診料をはじめ診察代を設けず、お薬代だけで治療を行い、患者さんの負担軽減にも努めています。
──まだ受診を躊躇している方々に、メッセージをお願いします。
【竹越】最初は相談だけで、EDや治療薬のことをよくお聞きになってから決めても構いません。とはいえネット販売でED治療薬を試すのは、絶対にやめてください。ネット販売では半分以上が偽造品なのです。本来、正規品なら重大な副作用のない薬ですが、偽造品では取り返しのつかない事故が起きた例もあります。
私たちも同じ男性として、同じ悩みを共有できる立場でお待ちしています。人生は諸行無常。年齢による肉体の変化は避けられませんが、EDには治療薬という救いがあるのです。どうか気軽に受診してください。
男の健康学<index>
第1回 EDには治療薬がある。迷わず専門医を受診し公私の「自信の回復」へ
第2回 EDとその裏側にある生活習慣病との深い関係
第3回 より幸せな日常を、二人で歩んでいくために
第4回 メタボなら要注意! 血管の老化がEDを招く
第5回 ストレスのせいでEDに!「心因性」を克服するには
第6回 高血圧症や糖尿病が招くEDの悩みを解消へ
第7回 偽造薬のリスクに近寄らず「安全・安心」のED治療を
第8回 「朝立ち」がなくなったらED?毎日の現象が示す真の意味
第9回 妊活中のカップルに降りかかる危機!「タイミングED」を乗り越える
第10回 誰にも聞けない──!? EDと治療のギモン