働く人におすすめしないランチのメニュー
ここで重要になるのが、食事の「満腹感」です。
鍵となるのは、脂質、タンパク質です。
脂質が小腸に入ると、CCK(コレシストキニン)などの消化管ホルモンの分泌に関わり、満腹感や食事量の調節に影響することが知られています。CCKと満腹感についてまとめた系統的レビュー・メタ解析でも、CCKが満腹感に関係することが確認されています(注2)。
また、たんぱく質も満腹感と関係します。たんぱく質の摂取によって、食欲に関係するホルモンの変化が起こり、空腹感が抑えられることが、複数の研究をまとめたメタ解析で報告されています(注3)。
つまり、ダイエットでは「できるだけカロリーを減らす」だけでなく、「適量で満足できる食事を作る」という視点も大切なのです。
特に働いている方に避けていただきたいのが「糖質だけの昼食」です。
忙しく働いていると、おにぎりだけ、パンだけ、お蕎麦だけ、サラダだけ、といったお昼ごはんになりがちです。
こうした食事は手軽ですし、数字だけみるとカロリーを抑えることができるため、ダイエット中の方が選びがちなのですが、たんぱく質や脂質が不足しやすくなります。
おにぎりだけでなく、卵や魚、豆腐などのおかずを足す。
サラダを食べるなら、鶏肉や卵、ツナなどを加える。
お蕎麦に、卵や納豆などを組み合わせる。
これだけでも、栄養のバランスはかなり変わります。
注2:Warrilow A, et al. Role of cholecystokinin in satiation: a systematic review and meta-analysis. Br J Nutr. 2023.
注3:Li J, et al. Effect of short- and long-term protein consumption on appetite and appetite-regulating gastrointestinal hormones: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. 2020.
ダイエット中の人におすすめしたい調味料
ダイエットを意識している方にあえておすすめしたい調味料があります。それはマヨネーズです。
マヨネーズ=太るというイメージで敬遠する方もいるのではないでしょうか。もちろん、マヨネーズのカロリーは高めですが、肉や魚、野菜などをおいしく食べる助けになります。
そもそもマヨネーズは卵+酢+油からできています。卵によってコクが出てまろやかな味になるため、少量でも「食べた」という満足感を得やすくなります。
また、酢は食後の血糖値やインスリンの上昇を抑える作用が報告されています。
料理を頑張る時間がない方にも、マヨネーズは意外と便利です。
たとえば秋なら、鮭ときのこの組み合わせがおすすめです。鮭としめじ、まいたけなどのきのこを耐熱皿にのせて、電子レンジで加熱するだけでも大丈夫です。フライパンで焼いても、おいしく仕上がります。
鮭は、筋肉や皮膚、髪などの材料となるたんぱく質をしっかり摂れる食材です。さらに、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも含まれています。
きのこはビタミンDが含まれるほか、食物繊維も豊富です。食物繊維は腸内環境を整えるだけでなく、食後の血糖値の急上昇を抑える働きもあります。
そこに味付けとしてマヨネーズを加えてみましょう。これだけでも、かなり満足感のある一皿になります。
忙しい働く方にとって「栄養バランスがよく、簡単に作れて、おいしい」というのは、とても大切な条件です。


