世界のSK-IIは滋賀でつくっている

P&G滋賀工場長 高木琴美さん

いま私が工場長を務めているP&G滋賀工場では、基礎化粧品のSK-IIを製造しています。SK-IIは世界10カ国以上で販売されているブランドですが、それをつくっているのは私たちの工場だけなんです。だから非常に守秘義務も高くて、工場内で処方のレシピを知っている人も限られているくらい。そんなふうにグローバルなモノを自分たちの技術でつくっているという実感は、スタッフ一人ひとりのプライドにも繋がっていて、他の工場にはないチームワークがここにはあると思っています。

私が初めて工場に配属されたのは、この会社に入って15年目、2005年のことでした。当時、私は神戸にある本社で生産統括や生産企画の仕事をしていたのですが、入社以来、どうしても生産の現場で働きたいという思いがあったんです。本部の椅子に座って「プロダクトサプライ」とか「製品をどうソーシングするか」なんて横文字を使って仕事をしていても、「モノづくりの現場を知らずして何がわかんねん」という気持ちがいつもどこかにあって。

ここがこの会社の良いところなのですが、男女や年齢の区別なく、望むのであればそのキャリアに挑戦させてあげようという雰囲気があるんですね。何度も希望を出しているうちに、念願かなって洗剤を作っている高崎工場のオペレーションマネージャーのポストを用意してもらったんです。