4時間睡眠のほうがイライラしがち

また、短期的な睡眠不足でも、脳の感情に関わる機能は衰えます。実際に20代の被験者で行った実験があります。5日間、8時間眠ったグループと、4時間眠ったグループを比べたところ、4時間睡眠のほうは、感情刺激(怒りの表情の写真を見せるなど)に対して、不快感をもちやすく、気持ちが不安定になることが、確認されました。

すぐにイライラする、キレやすくなったと感じているのなら、海馬が扁桃体の過剰反応を止められていないのかもしれません。睡眠の質を見直してみましょう。

十分な睡眠が脳によいことは、わかりました。では、眠る時間帯に優劣はあるのでしょうか。答えは「ある」です。早寝早起きが望ましいでしょう。

重要な仕事や、知的エネルギーを使う作業は、早朝に行うほうが効率が上がります。私もまさにこれを実行しています。起きて活動が始まると、時間の経過とともに脳は疲れていきます。脳がエネルギーに満ちている早朝にこそ、クリエイティブで大事な作業をすることが適しているのです。

早朝は脳にとってゴールデンタイム

睡眠中に感情もリセットされ、起きたときはクリアな状態です。また、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは、朝日を浴びると、よく分泌されます。これによって気分も上昇し、意欲が増します。脳にしてみれば、早朝はまさにゴールデンタイムといえるでしょう。

「昔ほど集中力が続かなくなった」「若い人に能力的に負けている」などと感じているのであれば、なおさら早朝の仕事を試してみるとよいでしょう。

中年を過ぎると、一般的に朝早く目が覚めるようになります。そんな体の変化をうまく利用してみるのもよいかもしれません。

そもそも睡眠には、ストレスがかかった脳をリセットし、リフレッシュしてくれる働きがあります。不十分な睡眠では脳がリセットされず、萎縮を進めてしまいます。

では十分な睡眠とは、どのくらいの時間なのでしょう。さまざまな研究・調査が行われていますが、7時間程度がよいようです。