圧倒的成果を出せる人そこそこで終わる人その差は何か?
小学生が将来なりたい職業ランキングのトップが「ユーチューバー」であることを知った時、世間の大人たちは驚いた。わずか十数年前まではこの世に存在しなかった“職業”だ。HIKAKINをはじめ著名ユーチューバーのマネジメント事業会社「UUUM」を創業した鎌田和樹氏ですら、当初はなぜ生計が成り立つのか、聞き取りから始めたと回顧している。
KMD代表。1983年生まれ。2003年に19歳で光通信に入社。総務部、店舗開発部署などを経て、最年少役員に就任。HIKAKINとの出会いをきっかけに13年にUUUMを創業。23年に退任し、現在に至る。
著書で、鎌田氏は19歳で入社した光通信でのハードな仕事体験から、独立起業し、事業成長後に事業売却するに至った道のりを、赤裸々かつ軽妙に綴っている。鎌田氏は「世の中は名前のない仕事で満ちている」と語る。
「ユーチューバーも、それを支える事業も10年前は『なにそれ?』と訝しがられたものです。でも、いまや立派な市場に成長しています。人の願い、努力、好奇心こそが、世界のあらゆる『仕事』を支えているのではないでしょうか」
個人がメディアになる時代を目の当たりにした軌跡は読んでいてワクワクする。と同時に社会人1年目で味わった“理不尽”なしごきや、総務時代の目立たぬ作業など、「仕事」に向かう真摯な姿勢に学ぶことも多い。
2014年、ユーチューブは「好きなことで、生きていく」と銘打ち、著名ユーチューバーたちを広告塔に大々的にキャンペーンを打った。
「個人クリエーターがついに社会で認知された瞬間です。ただ〈好きなことで生きる〉という標語は時に勘違いもされやすい。好きなことを仕事にするって思ったより困難な道のりですよ。センスや能力はもちろん、膨大な工夫と努力、試行錯誤がないと埋もれていきます。一見華やかに見えるユーチューバーたちの陰の努力や葛藤も皆さんにお伝えできればと思いました」
一方、世の中には仕事のやりがいや好きなことが見つからず、早期リタイアを目指す人も少なくない。
「何のために仕事をするのか、ですよね。会社の時価総額や給与面が一番大事という人もいます。でも、僕は結果と同じくらい楽しさが欲しい。自分の頭でウンウン唸り、皆でワイワイ議論し、熱量高く誰かの役に立ちたいと願うタイプです。それがひいては、自分自身の成長にも繋がっていくのだと思っています」
新たに起業した鎌田氏は、子どもたちの体験格差にスポットをあてた「ピぺプロ」をスタート。
「正直、利益が出る事業ではありませんが、貧困格差問題に自分なりにできることから始めようと挑戦しています」
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