職場で“ランチ会”をやってみる

育休に入る前の人、すでに復帰している人は、職場での仲間づくりが有効です。同じ会社に勤める者同士、共有できることは多いはず。会社の子育て支援制度の情報、その実際の使い勝手や注意しなくてはならないことなどの情報交換はもちろん、両立のためのいろいろな苦労やノウハウを伝え合えば、状況が近いだけに役立つこと、励まされることが多いと思います。

保活についても、入園申請スケジュールや選考基準などの細かい点は、自治体によって違いがありますが、基本的なことは自治体が違ってもだいたい共通しています。職場の先輩から保活体験を聞いておけば、必ず役立ちます。

「保育園を考える親の会」でも、職場で子育て社員の「ランチ会」を自分で企画してやっているという人がいました。インフォーマルな形で誘い合ってつながるのが一番簡単ですが、会社に相談すれば応援してくれるケース(社内メールや会議室の利用など)もあります。

会社のメールアドレスについては、業務以外の利用に対して厳しい会社もありますので、その場合は、私用アドレスや携帯アドレスを交換します。無料で利用できるメーリングリストなどを活用すれば、主宰者の負担が少なくなります。

毎月決まった日などにランチ会を設定し、こられる人が集まる形にできると気軽でいいですね。集まれなくてもメーリングリストがあれば、必要に応じて情報交換ができます。

私が主宰する「保育園を考える親の会」(http://www.eqg.org/oyanokai/)もそうですが、働く親同士がつながることを支援する団体・グループが増えています。日常的にはメーリングリストなどでつながり、オフ会的にイベントや交流会を開いているところが多いと思います。規模もさまざまです。

これらのグループは、たいていSNSを利用しているので、身近なグループを探したい場合は、適当なキーワードでツイッター、facebookなどの検索するとヒットします。

保育園を考える親の会代表 普光院亜紀
1956年、兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。出版社勤務を経てフリーランスライターに。93年より「保育園を考える親の会」代表(http://www.eqg.org/oyanokai/)。出版社勤務当時は自身も2人の子どもを保育園などに預けて働く。現在は、国や自治体の保育関係の委員、大学講師も務める。著書に『共働き子育て入門』(集英社新書)、『働くママ&パパの子育て110の知恵』(保育園を考える親の会編、医学通信社)ほか多数。