地域の仲間は地域でつくる

インターネット上にはたくさんの情報があふれていますが、地域密着の保活情報を教えてくれたり、行き詰まったときや悩んだときに話を聞いてくれたりする仲間を求めている人は多いはず。

同じ思いの人は、意外に近くにいます。自分から機会をつくれば、いろいろな出会いがあります。ここでは、保育園入園前を想定して考えます。

SNSサービスでも、地域限定で集まっているコミュニティがありますが、身近な地域の保活仲間、働くママ仲間を求めるのであれば、まずは地域のいろいろな場に出て行くのが近道になります。

近くに子どもを遊ばせる公園などがない、あっても思ったような仲間が見つからないという人は、子育て支援の場に足を運んでみてください。常時開設されているところ、月に数回オープンされるところ、不定期に講習やイベントがあるところなどがあります。

初めての場所に出向くのは気おくれしますね。でも、子育て支援の場であれば、保育士さんや支援スタッフが声をかけてくれるので大丈夫。

子どもを遊ばせながら声をかけてみれば自然に親同士いろいろな出会いができます。保育士さんや支援スタッフに「これから保育園に入る方と知り合いになりたい」とずばり相談すれば、紹介してくれる場合もあります。

美容師は、保育園事情に詳しい!?

主にこんなところがあります。

(1)保育園・幼稚園の園庭開放、保育体験、ひろば、地域への開放行事など

保育園・幼稚園に入っていない親子を対象に、園庭や保育室、行事を開放する園が増えています。園の掲示板にお知らせが貼ってあったり、チラシを配っていたりするので、散歩がてら近くの園を回ってみましょう。インターネットで検索してホームページを見に行くと、イベント情報がアップされている場合もあります(自前のホームページがない、更新していない園も多いので、実際に行ってみるのが確実です)。

(2)子育て支援センター、ひろば

子育て支援センターや、民間のひろば事業、児童館、社会福祉協議会の子育て支援事業など、保育園・幼稚園以外の子育て支援も増えています。こういった事業は、市町村のホームページの子育て支援のページで紹介されていたり、広報に掲載されていたりします。役所や子どもに関係する機関に用事で出かけるときは、掲示板やチラシもチェックします。

子育て支援センターやひろばなどは、保育園の評判など口コミ情報が出やすいでしょう。

(3)乳幼児健診など

6カ月健診、1歳児健診、1歳半健診などの乳幼児健診で友だちを見つける人は多いようです。市町村によってやり方が異なりますが、特に保健所や保健センターに集まって実施される場合はチャンスです。

(4)地域のつながりに注目

保育園の評判は、意外に美容師さんが知っているという話もあります。商店街が元気な街なら子どもがいる商店経営者もよく知っているはず。子育て世帯が参加している町内会やマンション自治会などがある場合は、思い切って参加してみるとよいかも。保活情報ではありませんが、育児休業中に町内会のお掃除当番に手を挙げて、近所の年配の方と親交を温め、復職後は、子どものことで何かとお世話になったという人もいました。

職場で“ランチ会”をやってみる

育休に入る前の人、すでに復帰している人は、職場での仲間づくりが有効です。同じ会社に勤める者同士、共有できることは多いはず。会社の子育て支援制度の情報、その実際の使い勝手や注意しなくてはならないことなどの情報交換はもちろん、両立のためのいろいろな苦労やノウハウを伝え合えば、状況が近いだけに役立つこと、励まされることが多いと思います。

保活についても、入園申請スケジュールや選考基準などの細かい点は、自治体によって違いがありますが、基本的なことは自治体が違ってもだいたい共通しています。職場の先輩から保活体験を聞いておけば、必ず役立ちます。

「保育園を考える親の会」でも、職場で子育て社員の「ランチ会」を自分で企画してやっているという人がいました。インフォーマルな形で誘い合ってつながるのが一番簡単ですが、会社に相談すれば応援してくれるケース(社内メールや会議室の利用など)もあります。

会社のメールアドレスについては、業務以外の利用に対して厳しい会社もありますので、その場合は、私用アドレスや携帯アドレスを交換します。無料で利用できるメーリングリストなどを活用すれば、主宰者の負担が少なくなります。

毎月決まった日などにランチ会を設定し、こられる人が集まる形にできると気軽でいいですね。集まれなくてもメーリングリストがあれば、必要に応じて情報交換ができます。

私が主宰する「保育園を考える親の会」(http://www.eqg.org/oyanokai/)もそうですが、働く親同士がつながることを支援する団体・グループが増えています。日常的にはメーリングリストなどでつながり、オフ会的にイベントや交流会を開いているところが多いと思います。規模もさまざまです。

これらのグループは、たいていSNSを利用しているので、身近なグループを探したい場合は、適当なキーワードでツイッター、facebookなどの検索するとヒットします。

保育園を考える親の会代表 普光院亜紀
1956年、兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。出版社勤務を経てフリーランスライターに。93年より「保育園を考える親の会」代表(http://www.eqg.org/oyanokai/)。出版社勤務当時は自身も2人の子どもを保育園などに預けて働く。現在は、国や自治体の保育関係の委員、大学講師も務める。著書に『共働き子育て入門』(集英社新書)、『働くママ&パパの子育て110の知恵』(保育園を考える親の会編、医学通信社)ほか多数。