人生で最も幸福度が低くなるのは48.3歳
ミッドライフクライシス(中年の危機)という言葉をご存じでしょうか。
40代から50代にかけて、「これまでの人生の選択は正しかったのか」「これからどう生きていけばいいのか」といった悩みや葛藤を抱える現象を指します。
この現象は単なる思い込みではありません。これまで数多くの研究が、中年期に幸福度が大きく低下することを確認しています。
世界145カ国を対象とした研究によれば、幸福度が最も低くなる年齢は平均48.3歳でした(*1)。日本に限って見ても49~50歳頃に幸福度が最低となっており、ほぼ同じ傾向が確認されています。
もっとも、その状態が永遠に続くわけではありません。幸福度はその後徐々に回復し、人生全体で見ると「U字型」の軌跡を描きます。
つまり、多くの人にとって中年期は「人生の谷」にあたる時期なのです。

しかし近年の研究は、さらに興味深い事実を明らかにしています。
その谷の深さは、人によって大きく異なるのです。
40代の落ち込みを決める「性格」の正体
では、何が中年期の幸福度の落差を生み出しているのでしょうか。
最新研究が注目したのは、「性格」です。
心理学には、人の性格を5つの特性で捉える「ビッグファイブ理論」があります。その5つとは、開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向です。
開放性が高い人は新しい経験を好みます。誠実性が高い人は計画的で責任感があります。外向性が高い人は社交的です。協調性が高い人は他人への配慮を重視します。神経症傾向が高い人は不安やストレスを感じやすい傾向があります。
私たちは普段、「性格がいい」「性格が悪い」と漠然と評価しますが、心理学ではこうした特性に分解して分析するのです。
では、これらの性格特性は中年期の幸福度とどのように関係しているのでしょうか。
その結果は、多くの人の予想を裏切るものでした。