リフォームや転居が必要になる湿度基準は
さらに部屋の使い方の問題が2つある。1つ目は、エアコンの温度設定。20度を下回るような極端に低い温度に設定すると、部屋の内側と外側の温度差が大きくなり、壁の中が結露しやすくなる。
2つ目は、24時間換気システムの排気口は開けているのに、給気口をふたしてしまっているケース。給気口の位置を確認し、ふたを閉じてしまわないようにしよう。24時間換気システムは、2003年に建築基準法の改正で、設置が義務づけられている。
そして、「24時間換気をしても、湿気がこもりやすいのが水回りとクローゼットの中」と指摘し、湿気がこもっているようなら、収納内や室内にサーキュレーターや扇風機を置いて回すようすすめる。あるいは、押し入れの両端を開けるなど、収納を閉め切らないでおく。
「人間が快適に過ごせる湿度は40~60%です。エアコンのドライ運転や除湿機で保てるならよいですが、環境要因などで除湿がうまくいかない場合、湿度が健康被害につながりやすくなります。60%を上回るとカビが生えやすくなり、80~90%を超えると非常に増殖しやすくなります。また、高い湿度の部屋で暮らしていると、体調不良や健康被害につながります。例えば、アレルギーの症状が悪化する、熱中症になる。エアコンをつけていても寝苦しいときは、湿度が高い可能性があります。カビが増殖しやすい環境では、木材を腐らせる腐朽菌も繁殖しやすくなります。木材の柱など構造部材が腐り始めると、耐震性能が下がるリスクがあります。ここまでくれば、リフォームや引っ越しを検討していただきたいです」と田村さんは話す。
電気代節約もかなう除湿アイテム
基本的な湿気対策は、エアコンのドライ機能とサーキュレーターの併用だ。除湿機で部屋全体を除湿するには、場所をそれなりに取る大型タイプが必要だ。
さらに、「エアコンだけだと、室内の温度も湿度も偏りがち。サーキュレーターで空気を回すことで快適になり、省エネにもつながります。エアコンの消費電力が高くなるのは、立ち上がりのタイミングと、室内で大きな温度差があるとき。室内全体の温度が安定すれば送風モードに切り替わるので、省エネになる。ですから、サーキュレーターで空気を攪拌し温度を一定にすると、電気代をかなり節約できます。扇風機を使ってもよいです」と田村さん。
室内の湿度は、家電量販店やホームセンター、インターネット通販で買える温湿度計で測ろう。最近は、温度・湿度・時間の3つがわかるデジタル置時計も多い。