「愛子天皇」こそが皇室を救う

天皇・皇室が「国民の総意」を存立基盤とする以上、そもそも「国民の理解」を得られない皇室制度の変更は、あってはならない。

では、国民の理解と納得が得られる制度変更とはどのようなものか。

敬愛される天皇皇后両陛下にお子さまがいらっしゃる場合、精神と血統の両方の確かな継承という観点から、その方が最優先で皇位を継承できるルールこそ、最も自然に「国民の理解」を得られるはずだ。敬宮殿下への幅広い国民の期待や、これまでの各種の世論調査の結果も、そのことを示している。

もともと「世襲」とは、“男系男子”限定という現行制度の時代錯誤なバイアスさえ除去すれば、シンプルに親→子の継承を意味するはずだ。一夫一婦制で少子化という現実の中で、伝統でもない男系男子ルールは、皇位の継承、皇室の存続にとって、悪質な阻害要因でしかない。

その阻害要因を排除すれば、“女性だけ外す”というゆがみのない、「直系」優先による継承が貫徹される。そのルールの健全化の結果として、令和の皇室で唯一の直系の皇女でいらっしゃる敬宮殿下が、次代の天皇として即位される可能性が開かれる。

先の記者会見(関連質問2)で、天皇陛下はご自身の体験を踏まえて直系の大切さを強調された。ご自身が敬宮殿下の「手本」となり、またさまざまな場面で行動をともにすることで「愛子にもいろんなことを教えていきたい」とおっしゃった。これぞまさに正真正銘の「帝王学」だろう。

皇統の行き詰まりを救うのは「愛子天皇」への道しかない。

天皇皇后陛下並びに愛子内親王陛下(2022年撮影)
天皇皇后両陛下と愛子さま。2022年12月撮影(写真=外務省/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons
高森 明勅(たかもり・あきのり)
神道学者、皇室研究者

1957年、岡山県生まれ。国学院大学文学部卒、同大学院博士課程単位取得。皇位継承儀礼の研究から出発し、日本史全体に関心を持ち現代の問題にも発言。『皇室典範に関する有識者会議』のヒアリングに応じる。拓殖大学客員教授などを歴任。現在、日本文化総合研究所代表。神道宗教学会理事。国学院大学講師。著書に『「女性天皇」の成立』『天皇「生前退位」の真実』『日本の10大天皇』『歴代天皇辞典』など。ホームページ「明快! 高森型録