男女問わずハラスメント被害は起こる
今回の高市発言は現状ではパラハラには当たらないと言えますが、同様のことが一般の職場で起こった場合は、パラハラとなる可能性が大いにあります。
職場の人間関係、特に上司との関係で悩むことは、想像以上に心身のエネルギーを消耗させます。上司から「これくらい普通だ」「あなたの成長のためだ」と言われると、つい「自分が弱いのか」「私が至らないからか」と自分を責めてしまいがちです。しかし「苦しい」「怖い」と感じているなら、それは自分の心が出している正当なサインです。
ハラスメントかどうかを決めるのは、上司の意図ではなく、受け取った側の状態です。今、上司の言動に悩んでいる人は、メモ帳やスマホに、相手から言われた言葉やその時どう感じたかを書き残しておきましょう。これは単なる記録ではなく、自分の客観性を取り戻すための作業になります。そして、職場を一歩出たら、仕事のことは考えない時間を作り、心を守ってください。
あなたは決して一人ではありませんし、今の苦しい状況が人生のすべてではありません。「自分を大切にする決断」は、どんな仕事の成果よりも価値があるものです。まずは今日、ゆっくり休むことから始めてください。あなたの心と体が健やかであることが、何よりも優先されるべきです。
心理学者〈ヒューマン・ケア科学博士/筑波大学大学院博士課程修了)。博士論文の研究テーマは「国会議員秘書のストレスに関する研究」/筑波大学大学院ヒューマン・ケア科学専攻長賞受賞。メンタルシンクタンク(筑波大学発ベンチャー)副社長。官公庁カウンセラーでもあり、中央官庁や自治体での研修・講演実績多数。文理シナジー学会監事。AIカウンセリング「ストレスマネジメント支援システム」発明(特許取得済み)。国家資格として公認心理師、精神保健福祉士、第1種衛生管理者、キャリアコンサルタント技能士2級などを保有。Yahoo!ニュース エキスパート オーサ-として「職場の心理学」をテーマにした記事、コメントを発信中。著書に『あなたの職場を憂鬱にする人たち』(集英社インターナショナル)や『発達障害グレーゾーンの部下たち』(SB新書)他。