身内びいきをしたがるのは人間の性

心理学における有名な実験に、「青シャツと黄シャツの実験」というものがあります。

6歳から9歳の子どもを、青いシャツと黄色いシャツを着た2つのグループに分け、試験の平均点を競わせたり、なにかにつけて「青シャツを着ている○○君」と呼びかけたりと、それぞれがどちらのグループに属しているかをつねに意識させるようにした実験です。

色分けされたTシャツを着る人々
写真=iStock.com/Rawpixel
※写真はイメージです

そうした日々を過ごして1カ月後、「2つのグループが競争したらどちらが勝つと思う?」と聞くと、67%が「自分たちのグループ」と答えました。

また、「グループ替えをするとしたら次はどっちのグループに入りたい?」と聞くと、8割以上が「今のグループがいい」と答えたのです。

こうした身内びいきを、専門用語で「内集団バイアス」と言います。

もともと人間は集団を形成し、ほかの集団と戦ってきたわけですが、そのときに根拠のない優越感を感じられるほうがモチベーションが上がり有利だったために、進化の過程で内集団バイアスがかかりやすくなったのでしょう。

ですから、なにかにつけてつるみたがる人間は、種としての本能に忠実だとも言えるのです。

人間は本能的に群れたがり、身内びいきをしたがる生きものなのです。

心拍数が少ない人は反社会的行動をとりやすい

心臓の鼓動の回数である心拍数と、その人が持つ反社会性には相関関係があることが複数の実験結果からわかっています。

中野信子『あの人の頭のなか』(プレジデント社)
中野信子『あの人の頭のなか』(プレジデント社)

普段から心拍数が少ない人ほど、反社会性が強い傾向にあるのです。

そして、その傾向は幼い頃から見受けられます。

エイドリアン・レインという研究者の調査によると、3歳のときに心拍数が少なかった子どもがのちに暴力行為や非行に走る割合は、そうでない子どもの2倍に上るという結果が出ています。

おそらく、危険な状況や緊張する状況に置かれても心臓がバクバクしにくければ、本来越えてはいけない一線を簡単に越えやすいからだと思われます。

ちょっと頼りなく感じても、「すぐにドキドキしちゃう」くらいの人のほうが安心なのかもしれません。