負け犬はイヤなんです!
最大の理由は、近年、結婚に至るまでの期間がどんどん伸びていること。
先の「国立社会保障~」の調査でも、いまや出逢ってから結婚までの「平均交際期間」は、4.3年。87年に比べ、約2年も増えた。端的に言えば、男女とも結婚に“慎重”なわけです。
一方で、昨年ごろから、おもに女性の間で「妊活」の必要性が叫ばれ、「遅くとも35~37歳までに妊娠・出産しないと、不妊の可能性が高まる」といった報道がなされるようになりました。
ゆえに、20~30代女性に取材すると、
「私、不妊治療や負け犬はイヤなんです」
「早く結婚して子どもを産まないと」
と、結婚を焦る声や、
「30歳までには結婚して、32歳までに1人目を産んで、33歳で職場復帰して……」
など、結婚・出産を“キャリアプラン”と結びつけて考えていることも多い。
私自身、30歳で結婚した割には、結局仕事に集中しすぎて産みそびれた「負け犬」なので、こうもストレートに言われると正直、カチンとはきます。
でも確かに、確率論から言えば正論ですよね。
そんな彼女たちにとって、一から知らない男性と出逢って愛を育んで、という作業は、ハッキリ言ってまどろっこしい。
男性だってそうでしょう。35歳を過ぎれば、仕事も中間管理職や現場責任者を任されるなどで、忙しい盛り。
その最中に、「はじめまして~」と作り笑顔で乾杯して、「どんなお仕事なんですか?」という社交辞令っぽい質問にあれこれ応じるのは、しんどいもの。
加えて、いまは女性を中心に
「インターネットや合コンで知らない男性と出会って、すぐ交際するのは怖い」
との思いが高まっています。連日のように、DVやストーカー問題が報道されるから。
そう、実は危険な「ストーカー時代」だからこそ、一過性の出逢いより、昔ある一定期間交際して、そのとき異常性を感じなかった「元カレ」「元カノ」のほうが、お互い何かと安心なのです。