今から出会いを探すのはしんどい
それは、11年に国立社会保障・人口問題研究所が発表した、「第14回出生動向基本調査」(夫婦調査)。
この調査で「夫婦の出会いのきっかけ、結婚のきっかけ」の項を見ると、1982年から2010年までの間に、1~3位の「職場や仕事で」「友人・兄妹・姉妹を通じて」「学校で」の3つの回答が、それぞれ4~9%ずつ伸びています。
逆に目立って減ったのは、「見合い結婚」と「街なかや旅先で」。
恋愛至上主義のバブル以降、お見合いが減ったのは「むべなるかな」ですが、街なかや旅先の、いわゆる「ナンパ」が3%以上減ったのも、注目すべきところ。
総括すると、第三者を通じた見合いやナンパなど「一過性の出逢い」が減る一方で、同じ職場やごく身近な人の紹介、あるいは学校のクラスメイトや先輩など、ある程度前からよく見知った人と交際し、結婚に至るケースが増えている、というわけ。
一時期の婚活ブームがあったにせよ、まったく知らない第三者と一から出逢って結婚、というケースはまれ。仕事仲間と合コンしたり、ごく身近な人に
「私、婚活中なんです」
「誰かいい人、紹介してくださいよ~」
とお願いする、などで交際・結婚に発展する男女が、やっぱり多いのです。
失礼ながら、アヤさんの年齢で、初めて出逢った異性と結婚まで至るケースも、現実には少ないもの。
同じ調査で「夫婦が特定年齢までに出逢った割合」にも注目してみましょう。すると、36歳からの出逢いを“ものにした”人の割合は、結婚まで至ったカップル全体のうち、男性の8.7%、女性では4.6%しかいない。いまから出逢いを探すのは、想像以上にしんどい作業です。
では晩婚化が進むいま、なぜ現実には「遅い出逢い」が実らないのでしょう?