復縁の3つのルール

私は、いまの17~26歳の男女を「さとり世代」と呼び、「世の中を悟りきった賢い男女」だと見ていますが、復縁婚もまさに、賢い彼らが合理的に愛を育むための手法。

安心・安全をベースに、低リスク、省エネルギーで目的を果たせる。私は、復縁婚を「リサイクル婚」とも呼んでいます。

とはいえ、復縁(婚)には最低限のルールがあります。

それは、おもに次の3つ。

1. いきなり連絡して、「あなたしかいない」「キミだけだ」などと迫らない
2. 1度は別れたのに、「お前さ~」など、馴れ馴れしい言葉を使わない
3. 「あのとき、なんで××しなかったの?」など、過去を蒸し返さない

1についてはとくに、注意が必要。

先日取材したヨシダさん(32歳・男性)も、

「ブログやフェイスブックで元カノの状況を確認したら、恋人がいる気配がなかった。だから、メールに『忘れられないんだ』と長々思いを込めて送ったら、『カレシいるから、ごめん』とあっさり振られた」

と嘆いていました。

一部の復縁本やサイトには、「キミだけだ」などストレートに愛を表現するほうが復縁につながりやすい、と書いてありますが、それは最低でもリアルの場で再会してみて、相手の様子を確かめてから。

逆に、ネットでちょっと状況確認したぐらいで「好きだ!」と自分の気持ちをぶつけるのは、いろんな意味でリスクが大きい。それこそ、ヘタをすればストーカーと間違えられ兼ねません。

熱い思いをストレートに伝えるのは有効。でも決してひとりよがりにならないよう、あくまでも“空気を読む”ことが大事です。「久しぶりに、お茶でもしません?」と誘って、過去に2人が“美しい思い出”を共有した場所に、もう1度行ってみるのもオススメです。

まずは熱い思いを胸に秘めたまま、焦らず、前のめりにならず、軽いやりとりから始めてみませんか?

牛窪 恵
1968年、東京都生まれ。大手出版社勤務ののち、フリーライターとして独立。2001年、マーケティング会社インフィニティを設立。定量的なリサーチとインタビュー取材を徹底的に行い、数々の流行キーワードを世に広める。『アラフォー独女あるある!図鑑』(扶桑社)など著書を多数執筆する一方で、雑誌やテレビでも活躍。近日『大人が知らない「さとり世代」の消費とホンネ』(PHP研究所)発売予定。財務省財政制度等審議会専門委員。