あくびが多いと「睡眠負債」の恐れ
1日に必要な睡眠時間を満たしていないとき、その不足分が負債となって体にのしかかる──。そんな「睡眠負債」という言葉が話題だ。人それぞれ必要な睡眠時間は異なるが、たとえば本来、7時間の睡眠が必要な人が6時間しか眠れなかった場合、その差分の1時間が負債になる。医師であり医療機関向け経営コンサルティング会社のハイズCEOの裵英洙氏は「たとえ布団に入っていても、実際に眠っている時間とは限らない。日中に居眠りしたり、欠伸が多かったりする人は睡眠負債がたまっている可能性がある」と話す。
睡眠負債がたまると、仕事のパフォーマンスが落ちるなどの直接的なデメリットがあるが、リスクはそれだけではない。免疫力が下がるため風邪をひきやすくなり、将来的にはガンにつながるリスクも高まる。また、太りやすくなり、生活習慣病を引き起こしたり、メンタル不調の原因にもなる。
睡眠負債をためないためには「寝る前のカフェイン摂取やスマホ、暴食などの悪い習慣をやめること」(裵氏)。たまった負債は休日に少しずつ「返済」するのがよいという。具体的には、平日より1~2時間程度多く睡眠をとる。また、スマホの睡眠分析アプリを使って、自分の睡眠の特徴を知っておくのも大事だ。
(写真=PIXTA)