【リスク⑥】生活習慣病
重病化で命の危険も
40代後半になって、持病を持つようになる人は少なくありません。
厚生労働省の「平成19年労働者健康状況調査」(事業所に雇用されている労働者を対象)によると、健康診断などで医師から診断された持病がある労働者は、40代男性39.6%、50代男性48.0%、40代女性28.8%、50代女性40.6%に上ります。具体的な病名は、男性が高血圧、腰痛、脂質異常(高脂血症)、糖尿病など、女性は、高血圧、脂質異常(高脂血症)、腰痛、胃腸病、喘息などとなっています。
持病の多くは、「生活習慣病」と呼ばれるもので、慢性的・持続的に続く疾患です。日常的に薬が手放せなかったり、ちょっとした忙しさや環境の変化などで急激に悪化したり、日々の生活に影響が出ることも少なくない疾患ばかりです。
今回の新型コロナウイルス感染症のような不測の事態では、生命をも脅かすハイリスク要因にもなりかねません。
【リスク⑦】ご近所付き合い不足
孤独は脳の大敵
私のクリニックに相談に来られる方々の話を聞いていると、年々「ご近所付き合い」が少なくなっている様子が伝わってきます。マンションの隣に住んでいる人の名前も知らないという人もいて驚かされることもあります。
内閣府が毎年行う「社会意識に関する世論調査」の令和5年11月調査の結果によると、「地域での付き合いをどの程度していますか?」という質問に対し、「よく付き合っている」と「ある程度付き合っている」を合わせ、「付き合っている」と回答した人は、40代で42.7%、50代で41.5%と、4割強となっています。
ご近所付き合いに代表されるような、日々の“ちょっとしたコミュニケーション”は、人生の後半を何倍も豊かなものにしてくれます。その反面、こうしたコミュニケーションのない生活は“孤独”です。
孤独な状況で「好奇心」が芽生えることはありません。孤独は脳にとって大敵なのです。