“運命の参考書”と出合って人生が変わった

その後、中学に入り、自習用に配られた問題集を解くとテストでいい点が取れるという気づきもあったのですが、次のターニングポイントは、高2で学校の化学の授業についていけなくなったときです。

受験対策もかねて塾に行くことも考えましたが、ピンとくるものは見つからず……。インターネットで調べて出合った運命の参考書が、旺文社の『大学受験Do シリーズ』の無機化学有機化学でした。読んだ瞬間、目から鱗でこの参考書のおかげで化学がわかるようになり、国立医大合格へと突き進みました。

自分に合う参考書や問題集と出合えれば、勉強人生は変わるのです。

学校の先生はクラスの“真ん中”の子に向けて授業をしている

「学校の授業だけで理解できるのなら、わざわざ参考書や問題集を買って勉強しなくてもいいよね?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、学校の授業だけで十分、という方もいらっしゃるとは思います。ただ、受験合格まで見据えて考えると、学校の授業だけで本当に十分という人はほとんどいないはずです。

藤白りり『いつも気分よく集中できる 「必要なことだけ」勉強法』(KADOKAWA)

まず、学校の先生はクラスの真ん中の人、つまり成績中位の人に向けて授業をしています。ということは、クラスで成績上位の人には「物足りない」と感じられるでしょうし、下位の人には「ついていけない」ということになりかねません。

また、多くの中高生にとって勉強の一番大きな関門は大学受験ですが、学校の授業だけで合格レベルに達するかを考えると、非常に不安が残ります。志望校によってレベルが違うため、学校の授業についていけているからといって志望校に合格できるとは限らないからです。いわゆる、定期テストはいい点数だけど、模試では十分な点数がとれないというものです。

さらに、私立の学校では高3になるまでに受験範囲を終えるところもありますが、公立の学校はそういうわけにはいきません。つまり、ほとんどの人は受験日までに何かしらは独学する必要があるのです。