目上の人への感謝の気持ちを伝える

厚情こうじょう

親切な気持ち、あたたかい思いやり
例文 ご厚情を賜り、感謝の念にたえません。

目上の人から優しく、手厚く支えてもらったことに感謝する言葉です。「(ご)厚意」「(ご)温情」「(ご)高配」「(ご)厚誼こうぎ」ともいいます。

異動や退職、閉店の挨拶文、あるいは、葬式における遺族の挨拶のような、それまでの長年の感謝を伝える、あらたまった場面で用いられることが多い表現です。「長年の(生前の)ご厚情に感謝申し上げます」のように使います。

日常的な会話の中でお礼を言う際は「あたたかいお言葉、痛み入ります」「いつも支えていただき、御礼申し上げます」のような言い方がなじみます。

〈関連〉目下の人から親切にされた場合は、「気がきくね」「助かるよ」などの具体的なねぎらいの言葉を。
手紙を書いている女性
写真=iStock.com/yamasan
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平素へいそ

普段、いつも
例文 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

「普段」という言葉を、丁寧にした表現が「平素」です。

電話や日常的なメールであれば、「いつもお世話になっております」で十分ですが、あらたまった書面や謝罪の手紙などでは、右の例文のように、かたい表現を用いたほうがふさわしいでしょう。なお、例文にある「ご高配」は、相手の気づかいや心配りを敬った表現です。

「平素は」「平素より」と助詞をつけて使用することもあれば、「平素利用している製品」のように、そのまま副詞的に用いることもあります。

同じ意味の語に「平生へいぜい(読み方に注意)があります。

〈関連〉口頭では「いつも」「常日ごろ」「毎度」などを使います。