「性の先進国」はポルノ上映を合法化
日本とは違い、高齢者に対して思い切った策を取ったのが、北欧のスウェーデンとデンマークでした。
1960年代から現在の日本と同じように国民の高齢化に頭を悩ませていたスウェーデンとデンマークは、老人たちに活力を与えて若返らせるために、1970年前後からポルノを解禁し、ポルノ映画の上映を合法化したのです。
スウェーデンは特に「性の先進国」と呼ばれますが、他にも非常にユニークな政策を行っていて国民の幸福度も高く、寝たきりの老人もほぼいないと言われています。このような実質的な考え方を、日本の政治家も取り入れてほしいものです。
性的な気持ちを持つことは悪いことではありません。
「こんな年なのに恥ずかしい」「情けない」などと考えて自分にブレーキをかけないことが、老け込まずに若々しくいるために必要なのです。
セロトニンを補うには肉食が最適
このように意識して後半生にプラスしていきたいのが、栄養、運動、ときめき(性的活動)です。
年をとってくると食事の量が減って栄養が不足してきたり、男性ホルモンの分泌が減少したり、運動量も少なくなりがちですから、日常生活で補うことがとても重要です。
なかでも一番改善しやすいのが、食生活です。
脳内の神経伝達物質のセロトニンの不足がうつ症状を引き起こす要因と言われていますが、セロトニンは年齢を重ねるにつれて減少していくため、補う必要があります。
このセロトニンの材料となるのは「トリプトファン」と呼ばれる必須アミノ酸の一種です。「必須」というのは、体にとってなくてはならない大切な成分ということ。この必須アミノ酸は人間の体内でつくり出せないので、食べ物から補給するしかありませんが、トリプトファンの材料はタンパク質です。
ですから、タンパク質が豊富な食べ物を摂る必要があります。
大豆やナッツもいいのですが、セロトニンを脳に運ぶ役割をしているのがコレステロールなので、タンパク質とコレステロールの両方が豊富な肉が最適なのです。
数あるタンパク質のなかでも、動物性タンパク質の宝庫である肉は男性ホルモンを活性化させ、人を行動的にする働きがあるため、50代以降は特に肉を積極的に食べることをお勧めします。