お金と時間をかけて婚活してもいい人に出会えない人は、何がいけないのか。アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーの伊藤友美さんは「婚活=結婚相談所や婚活アプリに登録することだと思っている人が多いですが、それだけで、理想の人に出会うのは難しい。相談所やアプリに登録して『出会う』前にやることがある。婚活は順番が大事」という――。
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そもそも「婚活」を間違えている人が多い

婚活沼とは、結婚すると決断しないままずるずると婚活し続け、異性との間に起こる現実に一喜一憂する状況を指す。

婚活沼にハマってしまう理由は人によってさまざまだが、「婚活をしてもいい人に出会えない」というのはよく聞く悩みだ。では、なぜ出会えないのか?

婚活というのは、「婚活アプリや結婚相談所に登録すること」だと思っていて、「登録すればすぐにでも結婚相手と出会える」と思いこんでいる人が少なくない。しかし、「心の準備」が整っていないと、登録しただけではパートナーに出会うことはできない。

「順番」が違っている

例えば36歳のK美さんの場合。教育関係の企業で契約社員として勤務している。このまま一生ひとりで生きていく覚悟はないし、できれば子どももほしい。両親からの「結婚はどうするの?」という圧も年々強くなり、婚活を決意した。

K美さんは、さっそく結婚相談所に登録することに。比較的安いところを選んだとはいえなかなかな登録料がかかるし、プロフィールを書いたり、写真を撮ったりと思ったより手間暇がかかる。ここまでお金も時間もかけるのだから、登録すればすぐにでもいい相手が見つかると期待に胸をふくらませていた。K美さんの希望は、同じ年かもしくは数歳上の30代だった。

ところが、紹介されるのは正直言って「ぱっとしない」男性ばかり。勤務先は堅実で安定しているものの、ほとんどの人が40以上で、見た目も年相応かそれ以上に感じてしまう。話もおもしろくないし、中にはまともに会話が成立しない人もいる。「また会いたい」と思える人には会えないまま、むなしく月日が過ぎていった。

さらにK美さんを落ち込ませたのが、そんな相手から断られるという「屈辱」だ。たとえ二度と会うつもりのない相手でも、担当者から「先方からもお断りされました」とやんわり伝えられるたびに、ひどくメンタルを削られた。

そのうちにお見合いをすること自体がおっくうになり、紹介されても理由をつけて断るようになってしまった。

K美さんのように、「婚活=結婚相談所や婚活アプリに登録すること」だと思っている人は多い。むしろ婚活女性の間では常識のようになっている。しかし、その認識は間違っている。結婚相談所や婚活アプリを利用すること自体は問題ないのだが、順番が違っているのだ。登録する前に、確認しておくべきことがある。

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