バナナは青と黄色どちらがよいか

みなさんは、まだ熟していない青いバナナと熟した黄色のバナナ、どちらがお好きですか? 熟したバナナは甘くておいしいですが、じつは腸にとっては青いバナナのほうがおすすめなのです。

青いバナナには、スーパー食物繊維である「レジスタントスターチ(難消化性デンプン)」が豊富に含まれています。レジスタントスターチは腸の末端にいるビフィズス菌などに栄養を運んでくれる存在。腸内環境を整えたり代謝を上げたりするための大きな役割を果たしてくれるのです。

腸にとっては、まだ先端の青いバナナのほうがおすすめ。ただし、バナナは南国系の食べ物で、体を冷やす作用も。食べて冷えを感じるようであれば、量を減らしたり、フライパンでソテーして温めて食べたりするのもおすすめ。
小林 弘幸(こばやし・ひろゆき)
順天堂大学医学部教授

1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学医学部卒業後、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属小児研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学医学部小児外科講師・助教授などを歴任。自律神経研究の第一人者として、トップアスリートやアーティスト、文化人のコンディショニング、パフォーマンス向上指導にも携わる。順天堂大学に日本初の便秘外来を開設した“腸のスペシャリスト”としても有名。近著に『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(アスコム)、『名医が実践! 心と体の免疫力を高める最強習慣』『腸内環境と自律神経を整えれば病気知らず 免疫力が10割』(ともにプレジデント社)『眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話』(日本文芸社)。新型コロナウイルス感染症への適切な対応をサポートするために、感染・重症化リスクを判定する検査をエムスリー社と開発。