理想的な排便のタイミング
Q:毎朝、規則的な排便がないのですが……
→お答えしましょう!
腸が動き出す朝食後が排便のタイミング。毎朝便座に座る習慣をつけましょう。
ただし無理にいきむのは禁物です。
排便は起床後、または朝食後のタイミングが理想的です。夜眠っている間は、副交感神経が活発化することによって、腸ももっとも活発に消化・吸収をおこなっているからです。
食べたものの栄養分は、まず小腸が消化・吸収し、その残りかすが大腸に送られ、便になります。固形になった便はS状結腸※にたまり、朝になると、排便の準備が整っているというわけです。その後、空の胃袋に朝食が入ることによって、腸が動き出すので、朝食後に便意をもよおすのは自然な流れなのです。
出なくても朝食後はトイレへ
人によっては排便のリズムをつかめず、朝食後に便意が起きにくいケースもあります。そんなときは、朝食後の決まった時間にトイレに行くことを習慣づけてください。便意を感じなくても便座に座ることが習慣になれば、自ずと便意をもよおすようになります。図表2のように、下腹部を「の」の字にマッサージするのもおすすめです。
トイレに行ってもなかなか便が出ないからといって、無理にいきんだり、長時間トイレにこもったりする必要はありません。あまりいきむと交感神経の働きが高まり、体が緊張状態になって出るものも出なくなってしまいます。
※大腸の主要部分である結腸の末端部分
朝食後のリラックスした状態で排便を
朝食後は腸が動き出し、便意をもよおしやすくなる。出かける間際の慌ただしい中では緊張状態になって交感神経の働きが高まるため、便意が起きないことも。腸の健康のためにも朝は時間に余裕を持って起きるようにしたい。
便座に座ったら、下腹部を大腸の形に沿って「の」の字にゆっくりとマッサージするのも効果的。
ポイント
朝に便意が起きないからといって無理にいきむのはNG。まずは時間帯にこだわらず、毎日の便通を習慣にしよう。