ときめきを感じなくなったら老化の始まり

50代以降は、性的な関心ごとについて個人差が出てくる時期でもあります。

性ホルモンの減少によって恋愛感情や性的好奇心が減ってくる人もいれば、まだまだ若々しく潑剌はつらつとしている人もいます。

たとえば職場に新しく異性の人が入ってきたようなとき、以前であれば「どんな人だろう」と気になっていたのに今ではまったく興味を感じなくなっているとしたら、男性ホルモンや女性ホルモンが減って、性欲や異性への関心が落ちているのかもしれません。

しかし、50代以降も若々しくいるためには恋愛への意欲や性欲も重要です。

いや、性欲とまではいかなくても、アイドルにときめくのでも、キャバクラなどで話の合う人に話を聞いてもらって嬉しく感じるのでもいいのです。

大事なことは、何歳になっても「ときめき」や「ドキドキ」という感覚を持ち続けることです。

女性も同様です。「推し活」などでアイドルやアーティストの追っかけをしたり、ジムのインストラクターにときめいたりすると、女性ホルモンが活性化されて肌のツヤが良くなることがあります。

こうしたときめきやドキドキ感は、性ホルモンの分泌を活発にしてくれるだけでなく、脳内の前頭葉にも強い刺激を与えて活性化を促します。

恋愛感情でホルモンを活性化させる

こうした話をすると、「いい年をして、ときめきだのドキドキだの、みっともない」「年甲斐もなく恥ずかしい」と眉をひそめる人がいます。

でも、これは若返りのために必要なことなのです。

夫婦の場合は、夫や妻が恋愛をするとなると夫婦関係にヒビが入りかねません。お互いにパートナーのいる人に浮気を勧めるのは問題がありますが、せめて配偶者が許してくれるような場所で若さを取り戻したいものです。

キャバクラ通いや推し活などをしていると、積極的に外出したり、服装に気をつかったり、おしゃれになったり、話題が広がったりと、老化防止にも良いことばかりです。普段は付き合わないような世代の人との会話も前頭葉を刺激します。

いや、夫婦がお互いに自由になることを認め合えるなら、恋愛するのもいいでしょう。お互いが自由になれば、改めて相手の良さも見えてくるかもしれません。

少なくとも、恋愛感情を抱くことで、男性にとっては男性ホルモンが増えて若返ります。

女性にはもっとメリットがあります。先述の通り、恋愛をすると女性ホルモンが増えるので、肌が若返ってきれいになりますし、骨粗しょう症になりにくくなります。さらに女性の場合は男性ホルモンも増えるので意欲が出てきてアクティブになり、人付き合いもますます積極的になる傾向があります。

歩きながら話す男女
写真=iStock.com/AH86
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