※本稿は、井戸美枝『フリーランス大全』(エクスナレッジ)の一部を再編集したものです。
個人事業主が法人成りするベストタイミングとは
フリーランスとして、一定金額以上の売上げを継続的にあげられるようになったら、株式会社などの法人を設立する法人化(法人成り)を検討したほうがいい場合もあります。例えば、売上高が1000万円を超えそうな時や、個人事業主として開業して2年が経過した時がそのタイミングです。
というのは、2年前の年間売上げが1000万円を超えると、消費税の納税義務が生まれるからです。しかし、個人事業主が法人化した場合、法人には2年前の売上げが存在しないため、消費税の納税義務が原則として免除されます。つまり、課税事業者になるタイミングを2年間遅らせられるのです。
また、課税所得金額が900万円を超えると、個人事業主は所得税率が33%ですが、法人税は23.2%です。課税所得金額が800万円を超えた頃あたりから、法人成りの準備を始めるといいかもしれません。