教師を雑務から解放する可能性

また、学校教育においては、個々の生徒や学生の成績評価をする必要がある。

これについても、ChatGPTにかなりのことができるが、その範囲は限られている。総合的な判断は、人間の教師が行なう必要がある。

なお、様々な調査によれば、学校の教師の業務の大半は、教えることというよりは、雑務だという結果になっている。こうしたことを効率的に処理するために、ChatGPTの果たす役割は大きい。

ビジネスマンとロボットの握手
写真=iStock.com/metamorworks
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人間の教師の役割は指針を示し、採点すること

以上で述べたように、ChatGPTがいくら性能を高めても、人間の教師がまったく必要なくなるといった事態は考えられない。

ChatGPTの時代における教師の役割は、カリキュラムを作り、何をどのように勉強すべきかを示し、採点をする。そして、ChatGPTの使い方を教えるということが中心になるだろう。

これらは、現在の教師の役割とはかなり違ったものになる。こうした変化に対応できるかどうかが重要な課題だ。

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