年金生活者が確定申告で得する8つのケース

ケース1●年の途中まで働き、年末調整を受けずに辞めた場合

定年退職したあとに再雇用・再就職し、その年の12月末まで勤めた場合は、勤務先が年末調整をしてくれます。しかし、年の途中で退職すると、年末調整が受けられません。そのため、所得税を納めすぎになっているケースがほとんどです。確定申告を行い、税金を確実に取り戻しましょう。

ケース2●「扶養親族等申告書」を提出し忘れた場合

年金生活者が「配偶者控除」や「扶養控除」を受けるためには、毎年9月頃に郵送で届く「扶養親族等申告書」の提出が必須です。

扶養親族等申告書を提出し忘れると、配偶者控除や扶養控除の適用のないまま税金が計算されることになります。そうなると、所得税も住民税の負担も増えてしまうので、提出していないならば、確定申告をして税金を確実に取り戻しましょう。

ケース3●生命保険や地震保険に加入している場合

生命保険料を払っているならば生命保険料控除、地震保険料を払っているならば地震保険料控除が適用できます。生命保険料控除には、契約時期によって新制度と旧制度があり、受けられる所得控除の種類と上限額が異なります。

〈新制度(2012年1月1日以降の契約)〉
・一般生命保険料控除
・介護医療保険料控除
・個人年金保険料控除
所得税:各4万円、合計12万円
住民税:各2万8000円、合計7万円


〈旧制度(2011年12月31日までの契約)〉
・一般生命保険料控除
・個人年金保険料控除
所得税:各5万円、合計10万円
住民税:各3万5000円、合計7万円

地震保険料控除は所得税5万円、住民税2万5000円の所得控除が受けられます。生命保険料控除・地震保険料控除どちらも、毎年10月〜11月に届く控除証明書を添付して確定申告をすることで、税金を取り戻すことができます。

手にした年金手帳を見つめる女性
写真=iStock.com/banabana-san
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