承認者を巻き込んで一緒に検討する

「何でも良いから、新規事業提案してよ」は、新規事業検討でよくあることですが、そのまま闇雲に検討しても、その提案を承認者が受け入れることはありません。新規事業提案を承認してもらうには、新規事業に必須のMust(市場・顧客の期待する便益)、Can(自社のアセットを生かした実現)、提案者のWill(やりたい)とともに、会社のWillを得ることが必要です。その会社のWillに沿っているかどうかは承認者である上司にしか判断できません。

提案が承認されその実現を推進していくためにも、ぜひ承認者を巻き込んで対話し、一緒になって検討を進めるようにしていってください。

中村 善貞(なかむら・よしさだ)
一般社団法人 イノベーションアーキテクト 代表

1984年京都大学大学院を経て富士写真フイルム株式会社に入社。足柄研究所、新規事業本部で商品開発・事業開発を担当。商品部長兼研究担当部長として新規化粧品事業の立ち上げに貢献。著書に『図解 新規事業を創出する方法』(言視舎)などがある。